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『ONE PIECE バウンティラッシュ』制作陣インタビュー!チームで目指す、まだ見ぬ高みへ!【前編】

4対4の迫力のあるバトルで、多くのユーザーから支持を集めている『ONE PIECE バウンティラッシュ』が、3周年のアニバーサリーを迎えました! 本記事では制作陣を招き、制作の舞台裏やこだわりをインタビュー。「このチームだからこそ出来た」そう語る本人たちが持つ、それぞれの信念に迫ります。

『ONE PIECE』ファンをはじめ、多くのユーザーに支持を集めている『ONE PIECE バウンティラッシュ』(以下、『バウンティラッシュ』)。本作の運営チームはそのこだわりをどのようにユーザーの皆さまに届けようとしてきたのでしょうか。そこで本記事では、運営チームのたなPさん・がーそーさん・けんとさんを招き、『バウンティラッシュ』制作の裏側をじっくり伺いました。

前編となる今回は、演出やキャラ設計のこだわり、対戦要素のバランス調整など、ゲームプレイに関わる要素を中心にインタビューしていきます。

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田中 耀平(たなP)

チーフプロデューサー

バンダイナムコエンターテインメント所属。入社当初から多くのキャラクターアプリゲームに関わり、2020年4月から『バウンティラッシュ』のプロデューサーを担当。2021年4月からチーフプロデューサーに就任。

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曽我 駿介(がーそー)

プロデューサー

バンダイナムコエンターテインメント所属。入社後はスマートフォンアプリのプラットフォーム渉外担当やプロジェクトマネジメントチームの立ち上げを担う。2020年4月から『バウンティラッシュ』のアシスタントプロデューサーを担当。2021年4月からプロデューサーに就任。YouTubeの配信番組では「がーそー」としてMCも務める。

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中村 建斗(けんと)

宣伝プロデューサー

バンダイナムコエンターテインメント所属。入社後は家庭用ゲームの開発や宣伝を担当。その後、アプリタイトルの開発宣伝部署に異動し、『ONE PIECE』タイトルにも関わる。2020年4月から『バウンティラッシュ』のプロモーションを牽引する。

偉大な作品があるから『バウンティラッシュ』が成り立っている

――3周年おめでとうございます! はじめに皆さまの『バウンティラッシュ』への関わり方を教えてもらえますか?

たなP:私はチーフプロデューサーで、タイトル全体の方針策定や版権元様への企画のご相談やプロジェクトの最終的な意思決定が主な役割です。ほかには、生放送でチーフPとして、新キャラクターの情報やアップデート情報などを届けています。

がーそー:私はプロデューサーとして、チーフプロデューサーのたなPさんと一緒になって施策を考えています。開発やプロモーションの進行管理や方針策定をはじめ、施策のディレクションや関係各所との調整・進捗管理、クオリティ担保も担当しています。ほかには、キャラクター紹介動画の制作をメインで担当したり、生放送でMCを担当したりすることもあります。

けんと私はマーケティング担当として、プロモーションの年間戦略の策定と実行・振り返りをしています。広告制作からSNSやWebサイトの運営まで業務範囲は幅広く、代理店・媒体といった社外の方々にご協力いただき、本作を盛り上げるための施策を展開しています。

――今回インタビューに集まっていただいたたなPさん、がーそーさん、けんとさんも入社前から大の『ONE PIECE』ファンだと聞いています。各々が感じている作品の魅力を聞かせてください。

がーそー:僕が作品から感じているのはエピソードの重厚さです。特に「ワノ国編」が好きで、怒涛の伏線回収には話が進むたびに非常にワクワクしています。多くのキャラクターがそれぞれ背景を持っていて、思惑も複雑に絡み合っていたりするので歴史ものかと思うほど読み応えがありますよね。

たなP:僕が考える『ONE PIECE』の魅力は、個々のキャラが立っていて、サブキャラにも濃いエピソードがあることです。そうしたキャラや作品の魅力は『バウンティラッシュ』でも常に表現していきたいと思っています。

過去にはエイプリルフール企画で、イーストブルー編で登場したガイモンを出しました。ユーザーさまからは「このキャラを出すんだ!?」と驚きの声をいただいたので、今後も作品をリスペクトしながらサプライズを提供していきたいです。

けんと:2人が言ったように『ONE PIECE』には壮大な世界観があります。そのような広がりのある作品だからこその『バウンティラッシュ』と思いますし、ユーザーの皆さまの期待に沿えるように日々心掛けています。

技やモーションで「キャラらしさ」を徹底再現、譲れない開発へのこだわり

――先ほどお話しいただいたように『ONE PIECE』は全世界にファンが多い作品です。ユーザーの皆さまにお楽しみいただくために、開発にはどのようなこだわりをもっているのでしょうか?

たなP:まずはキャラクターの再現度ですね。作品ファンの皆さまには、アニメやマンガを見て「カッコいい」「すごい!「強い!」と思った気持ちをゲーム内で体験してもらいたい。そのため、キャラクターの性能・技・モーションには強くこだわって開発しています。

田中 耀平(たなP)

――開発にあたり、特に記憶に残っているキャラクターはありますか?

がーそー:リリースから3年で190体以上キャラを実装してきましたが、僕はルフィのスネイクマンが記憶に残っています。『バウンティラッシュ』ではどのキャラクターも、走りのモーションがあるのですが、作中ではっきりと描かれていないスネイクマンの走りをどう表現するか、版権元様とも何度もご相談をさせて頂き、作り上げました。

ONE PIECE バウンティラッシュ
記憶に残っているキャラクターの1つ「ギア4スネイクマン モンキー・D・ルフィ」

たなP:ほかにはワノ国ルフィ太郎の「ゴムゴムの巨人のつっぱり(ゴムゴムのギガントつっぱり)」や、ゾロの千八十煩悩鳳(せんはちじゅうポンドほう)など、各キャラクターの技の表現は特に力を入れています。

――技のほかに、演出面では立ちポーズや仕草など、キャラのイメージがよく再現されていますよね。

がーそー:どうすればそのキャラらしさが出るかは常に意識していますね。ひとりひとり走り方が違いますし、登場シーンやポージングにもこだわりっています。例えば、光月おでんはホーム画面でおでんを食べていますが、このモーションはおでんらしさを表現するために、バトルでは使われないのですが、特別につくったものです。ほかにもワノ国で登場した百獣海賊団のクイーンは、作中のダンスシーンを意識して戦闘中に踊るモーションを盛り込みましたが、これはユーザーさまから「かわいい」と好評でした。

ONE PIECE バウンティラッシュ
光月おでん
ONE PIECE バウンティラッシュ
クイーン

たなP:『バウンティラッシュ』では、『ONE PIECE』ファンの方々の期待に応えられるように、世界観の再現にはこだわりをもっています。キャラクターらしさを構成する要素はなんだろう、と制作陣で話し合って1体1体を作り込んでいるんです。

分かりやすいのがウソップで、遠距離からチクチクと攻撃するキャラクターになっています。アニメやマンガのウソップは、近接戦闘に長けているキャラではありません。ゲームのなかで肉弾戦を繰り広げているとウソップらしさが失われてしまうので、遠距離での戦闘に長けたキャラ設計にしました。

ONE PIECE バウンティラッシュ
ウソップ

――たしかにウソップがルフィやゾロのように最前線で戦っていたら違和感があります。そういったキャラの立ち位置も大切にしているんですね。ほかにも開発面でこだわりのポイントがあれば聞かせてもらえますか?

たなP:常に新しいことへ挑戦して、ファンのみなさまに驚いていただきたいです! 3年間タイトルを運営していると、ユーザーさまがある程度流れを予想できてしまう部分もありますが、その予想を超えていこうと考えています。

例えば、昨年の2周年のタイミングでは、初めてアニメOPの「ウィーアー!」の楽曲を期間限定で実装しましたところ、SNSを中心にポジティブなコメントを多くいただきましたので、3周年の今年は「Believe」「ヒカリへ」「BON VOYAGE!」の3曲も期間限定で実装しています。ユーザーさまからは非常に喜んでいただいて、作品が積み重ねてきた歴史の偉大さを感じました。

他社タイトルも参考に、「仲間と遊んで楽しいゲーム」をめざしてきた

――ここまでは演出やキャラ再現のこだわりを聞きましたが、『バウンティラッシュ』はオンライン対戦要素を全面に打ち出しているタイトルです。対戦システムはどのような方針で開発しているのでしょうか?

たなP:意識していたのは、他人、つまり友達と遊ぶとさらに楽しいゲームを目指すこと。例えば2対2で戦う「タッグバトル」というモードを追加したり、「チャンピオンシップ」というゲーム内大会機能を追加したりしています。

――対戦型のゲームでは、キャラクターのパワーバランスに配慮することも多いと思います。『バウンティラッシュ』では、どのように調整を施しているのでしょうか?

たなP:『バウンティラッシュ』は1年前に登場したキャラでも最近登場したばかりのキャラと戦い方や編成次第では対等に戦えるように心がけています。一般的なソーシャルゲームはガシャで強キャラが出て、そのキャラが活躍して、次のシーズンでさらに強キャラが出て、と一定のサイクルがありますよね。でも、せっかく手に入れたキャラが使えなくなってしまうのは悲しいじゃないですか。

ほかには、トリッキーなキャラクターでも活躍できるのが『バウンティラッシュ』の良さだと思っています。例えばミス・ゴールデンウィークのスキル「なごみの緑」を食らうと、敵はほとんど何もできなくなります。作品の中で伝説級のロジャー、レイリー、赤犬などの猛者たちが『バウンティラッシュ』では、ミス・ゴールデンウィークに手玉に取られている姿が見られるんです。

ONE PIECE バウンティラッシュ
ミス・ゴールデンウィーク

――好きなキャラクターで活躍できるのは、ファンにはうれしい要素ですね。そういえば、たなPさんはオンライン対戦ゲームをよく遊んでいると聞いています。システム面で他社タイトルを参考にしている部分もあるのでしょうか?

たなP:他社さんのゲームも研究して、参考にさせてもらっています。例えば、オンラインFPSには多くのタイトルに戦績バッジがありますよね。あれをもっていると、ほかのプレイヤーから力量を認められて気持ちいい。だから『バウンティラッシュ』でも称号を用意して、力量をアピールできるようにしています。

同様に、「勝った時の気持ちよさ」も重視している部分です。ストレスがあった時ほど、勝った時はよりいっそう嬉しくなるので、『バウンティラッシュ』でもゲームを通して感じる感情の起伏には気を配っています。

戦う相手がいるからアツくなるし、ユーザーさま同士がつながり、コミュニケーションが活性化することで『バウンティラッシュ』がさらに盛り上がっていくはずです。

けんと:ユーザーさまがよりコミュニケーションを活発化できるよう、SNS向けに様々な施策を行っています。最近では、プロフィールカードが作成できるツールを作りました。よく使うキャラクターや好みの戦略を選択してプロフィール画像を生成してシェアすることで、プレイヤー間の会話のきっかけになりました。今後もコミュニティもより盛り上がっていく施策をやっていきたいです。

 

――今後の展開が楽しみですね。競技型のゲームは近年として盛り上がっています。『バウンティラッシュ』もいずれは大会を開催していくのでしょうか?

たなP:先日オンライン大会「チャンピオンシップ」のトライアルを実施しましたが、非常にユーザーさまからも好評でした。現在本大会実施に向けて開発を進めています。また、大会での各試合をユーザーさまが見られる環境を作りたいですね。プレイヤー同士ももちろん観戦側も白熱できるような形を実現したいと考えています。

セールスランク1位へ、全世界で楽しまれる『バウンティラッシュ』

――ここからは話題を変えて、リリースから運営までの手応えを教えてください。『バウンティラッシュ』はスマホタイトルとしてどのように盛り上がりを見せているのでしょうか?

たなP:たしかな手ごたえを感じています。ダウンロード数は全世界で5,000万を突破していて、プレイヤー数も大幅に増えています。嬉しいことに海外でも多くの方々にダウンロードしていただいていて、直近では北米・東南アジア・中東のダウンロード数の増加が顕著ですね。

さらに、2021年12月20日のヤマト登場のタイミングでは、リリースしてから初めて国内のApp Storeセールスランキング1位を獲得することができました。ここまで来られたことがすごくうれしいですね。

ONE PIECE バウンティラッシュ

けんと:ヤマト実装の構想は1年前くらいからだったのですが、たなPさんが「絶対にファンの方々が喜んでくださる!」と実装に踏み切っていましたね。

たなP:魅力的なキャラクターなので僕はユーザーさまが絶対ヤマトで闘いたくなる!と思って、開発を決めました。その結果、『バウンティラッシュ』の昨年末の盛り上がりの大きな要因となりましたので、心の底から嬉しかったです!

けんと:セールスランキング1位はチームでも大きな出来事でした。時にタフな場面もありますが、版権元様をはじめ、ここに集まったたなPさんやがーそーさんなど、同じチームの仲間にも支えられながら、日々、奮闘しています。

進化は続く、初のスタイルチェンジキャラで新たなゲーム体験を

――過去一番の盛り上がりを見せている『バウンティラッシュ』ですが、今後はどのような施策を予定しているのでしょうか?

たなP:2022年2月にリリースした「海賊王を夢見る男 ルフィ」はご注目いただきたいキャラクターです。これは『バウンティラッシュ』で初めてスタイルを切り替えて戦うキャラクターで、1年以上前から開発を進めていました。

がーそー:アニメやマンガのルフィはその時々の状況に合わせて変身しながら戦いますよね。ユーザーさまにも、まるでルフィになって戦っているような体験をして頂きたく、今回の実装を進めてきました。

けんと:プロモーション面でも力を入れていて、紹介動画ではこれまでのルフィの歩みをアニメオープニングの「Believe」と掛け合わせ、アニメを見ていた当時を思い出して、自分の人生と重ね合わせられるような動画を目指しました。結果ユーザーの皆さまからも「感動した」「当時を思い出した」「やっぱりルフィ最高!」などの声をいただくことができました。

こういった施策も作品の歴史があってこそできることなので、ファンのひとりとして光栄なことだと感じています。

――3周年を迎えてもまだまだ『バウンティラッシュ』は進化していくのですね! 続く後編ではマーケティング施策やPVへのこだわり、今後の展望について聞いていきます。引き続き、どうぞよろしくお願い致します!

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取材・文/鈴木 雅矩
1986年生まれのライター。過去に350名以上の取材記事を執筆。領域は雑多ですが、近年はビジネス領域を中心に書いています。著書に『京都の小商い〜就職しない生き方ガイド〜(三栄書房)』。コンシューマーゲームとお酒と銭湯が大好きです。